- [01] 船内パーティ
- [02] 救命艇の着水テスト
- [03] 機関部のミーティング
- [04] 一等航海士と荷役責任者のミーティング
- [05] 旭丸のメインエンジン
- [06] 位置通報を行う二等航海士

フィリピン人船員は、なにか祝い事があれば船内でパーティを催します。パーティでの最大の楽しみは豚の丸焼き(レチョン)。船のボートデッキに半切りドラム缶を設置し、約5時間じっくりと炭火焼きします。
この日は、乗組員21人のうち当日と翌日の当直4名を除いた17人で行われました(もちろん参加できなかった4名にも後日ご馳走はふるまわれました)。なお、縁起物でもある豚の耳は、敬意を払って目上の人に振る舞われます。

SOLAS条約(海上における人命のための国際条約)により、3ヶ月に1度は実際に救命艇を海上に着水させ、全ての装置が作動することを確認しなくてはいけません。
本当の緊急時には、この救命艇に最大29名が乗艇し脱出します。救命艇には飲料水、食料、懐中電灯、釣り具、レーダー反射器などが搭載されています。
救命艇の色は、海上で最も発見されやすいオレンジ色となっており、航空機による捜索でどの船の救命艇であるか識別しやすいよう、識別コードが大きく塗装されています。

一等機関士は、機関部の実務責任者として機関長を補佐し、機関部を取り仕切ります。
毎日の仕事始めにミーティングを開き、一等機関士が当日の作業内容を説明し、それに従事する者を割り当てます。よって、当日誰が何をしているかを全員が知ることによりチームワークが良くなります。
ホワイトボードには、当日の作業予定が書いてあります。

船が揚げ荷のため港に入港したときは、一等航海士と陸上の荷役責任者の間で荷揚げの順番、作業の安全についてミーティングを行います。
国内の揚地港は数が限られるため、荷役責任者も顔馴染みが少なくありません、久しぶりに顔を合わせた航海士と荷役責任者。この日も和やかな中でミーティングがおこなわれました。

写真は旭丸推進動力の心臓部であるメインエンジンです。
馬力は通常出力11,610馬力あります。旭丸は満載(約84,000トン排水量)状態で14ノット(時速約26km)の速力で海上を航行します。
理論上では、プロペラが1回転すると5.28m進みます。

本船は海上保安庁などに自船の位置通報を定期的に行うことにより、自船が安全に航海していることを知らせます。また、それと共に、他船に緊急事態が発生したときは救助に向かうことがあります。
写真はNBDP(狭帯域直接印刷電信)を操作し位置通報を行う二等航海士。
今は通信長の代わりに他の乗組員が兼務通信士として乗船しています。

神戸製鋼所加古川製鉄所東岸壁は旭丸の母港と言ってよいでしょう。
本船が運んできた石炭は、大きなバケツを操るアンローダー(揚炭機)で工場に運ばれます。旭丸は約7万トンの石炭を一度に輸送し、加古川では2~3日で全ての石炭を陸揚げします。
乗組員も交代で上陸し、航海の疲れを癒します。

船に積まれる石炭は、ベルトコンベヤーによって陸上の置場から船の側まで運ばれると、最後は写真の設備で船倉の中に落とし込まれます。
港によりますが、1時間あたり2,000 ~4,000 トンの石炭が船に積み込まれ、旭丸であれば着岸してからわずか約1日で積み荷役作業を終えて出港してしまいます。
上陸する乗組員もこの時間内に何とかして???

夏場の北太平洋は暖かい海水(黒潮)と冷たい空気が触れて濃霧を発生させます。
濃霧は約 200m先の船の先端をも隠してしまうこともあり、航海士はレーダーと霧中信号(汽笛)を頼りにして、他船と衝突しないように航海を続けます。



